インプレッション PAX ホイール+CLEMENT MXP Tu

今回は PAX PROJECT 様よりサポート頂いているオリジナルカーボンホイール、それから AKI CORPORATION 様提供のタイヤ、CLEMENT MXP Tubular についてご紹介いたします。本当はホイールとタイヤ別々でインプレできればいいのですが、チューブラーということもあり、足回りとしてトータルでの印象などを書いていこうと思います。

※本文中のサイズやスペックなどについては曖昧な箇所もありますので、詳細については直接メーカーサイトなどでご確認ください。

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▼近所の公園にて

まずはタイヤ、MXP Tutular から。”MXP” という名前はイタリアのミラノ・マルペンサ国際空港の空港コードだそうです。
重量:370g
サイズ:700×33mm

CLEMENT のホームページによりますと、Gustave Adolphe Clément-Bayard 氏が16の時に家を出て、1878年から自転車製造を始めたのが CLEMENT の始まりということ。日本で言うと明治の始まりの時からのメーカーなんですね。1.5世紀かあ。CLEMENT 氏は自転車とタイヤの製造にかぎらず、飛行機、自動車、飛行船まで作ったとか!

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▼トレッドパターン

トレッドは銘品 Grifo のパターンをマイナーチェンジしたもの。サイドはグリップを重視したであろう独立した曲線形のノブを2個セットでオフセットして配置。センターのノブは転がり抵抗を重視し、泥をサイドに流すような鋭角のブロック。

ちなみに自分はタイヤのメーカー推奨通りの向きで使っています。逆にしてトラクションがかかるようにするというセッティングもありますが(特に後輪)、今回の全日本選手権がスピードコースだった、というのが順方向にした理由です。

一番の特徴は内側のチューブを無くしたチューブレスであるということ!他メーカーをざっとみたところでは400g程度が多いようなので、おおよそ30gのメリット。外周部なのでこれは大きいですね。

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▼タイヤサイド

この赤い動物は多分王冠をかぶったグリフォン。Grifo の系統、ということですかね。

乗った感じとしてはサイドがけっこう固め。自分は体重があるのもあって、あまり低圧で走るのは得意ではなかったのですが、一度間違って1.4気圧で乗ったことがありました。ベルギーチャンピオンの砂地設定ぐらい。たしかに柔らかいという感触はありましたが、タイヤが「よれる」ことが殆どありませんでした。タイヤの横断面の丸い形状を保つ力がしっかりはたらいている感じ。

人によってはタイヤが「よった」ままで曲がれる人もいますが、そもそもタイヤの形が崩れて、全体としての重心があてられていない状態ってとても不安定だと思うんですよね。グリップという点では低圧であることはメリットですが、やっぱりよれるとコントロールは難しい。

その点では CLEMENT MXP Tubular は理想的。グリップをかせぐために低圧にしてもよれにくい。

タイヤサイドが固めということもあり、アスファルトでもよく転がってくれます。どろどろの最悪なコンディションでは専用タイヤに分がありますが、路面を選ばずコーナーでもサイドのノブがしっかり食いついてくれるのが感じられます。草地ではこのホイールで転んだことあったかな?

ちなみにチームメンバー延べで試走含め10レースほど走ってますが、パンクはゼロ。湘南クロスではかなりパンクが多かったそうですが、出走3名とも問題なしで、耐パンク性能も及第点と評価できるでしょう。

次はホイール。

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▼PAX PROJECT オリジナルカーボンホイール(前輪)

リムハイト:50mm
リム幅:23mm
重量:1450g(前600g+後850g/クイックリリース無し)
リム材質:ハイモジュランスカーボン
スポーク:DT-Swiss(前)/Sapim Aero CX(後)
ハブ:PAX PROJECT オリジナル(? ←確認中)
スポーク組(前):28H/4本組(2クロス)
スポーク組(後):24H/4本組(2クロス)
デカール:Team CHAINRING

シクロクロス専用モデルだそうです。タイヤ接着面はシクロクロスサイズのタイヤ幅(33mm) に最適化されており、リム幅は広めの23mm(一般的なリムは20〜21mm ぐらい?)。

リムハイトは50mm。ハイプロファイルのホイールは、ロードではエアロ効果が強調されますが、比較的低速な速度域でのシクロクロスにおけるメリットは剛性、それから泥や砂にリムが埋もれないという点。

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▼リムサイド(前輪/2013モデル)

ブレーキの当たり面の幅は実測で13mmと十分(これが少ないとブレーキの細かい調整が面倒になる)。カーボン面は格子状の模様ではなく、不規則な繊維が流れているようなちょっと不思議な感じ。ニップルはホイールの外周部に配置される形状で、外からは見えない位置になります。デカールは特注品!チームのカラーで染められております。

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▼リムサイド(後輪)

後輪は去年 2012年のモデルです。こちらのリムサイドは格子柄。ニップルはリムの内側に配置される形式。2013になってニップルの位置を外側に設定した理由については PAX サイクルのブログにてそのうち取り上げられるとか。

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▼前輪ハブ

前輪ハブには PAX PROJECT のデカール。これの色もいくつか選択できるそうです。

スポーク数は28。組み方は4本組(2クロス)。ニップルが内蔵になったため、スポークレイアウト(組み方)は2クロス組で固定だと思われます。最適化されている状態なので、そもそも変更する必要無いですが。

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▼後輪ハブ

後輪はデカールなし。スポーク数は24。組み方は4本組(2クロス)。

ここからは実際の乗った感触を。

僕の体重は71kg。脚は短めですが、クランクは175mmを使っていて、ダンシングではバイクをかなり「振る」方です。つまりダンシングではかなりネジレの力がかかるはずなのです。実際、特に調子がいい時は、練習ホイールでは力が横にブレるような、「しなり」を感じます。

しかしこのホイールは硬い、というよりか「しっかり」としています。ちょっと無理な体勢から踏んでもきれいに回ってくれる。ホイールの真円が保たれるような感じといったらいいでしょうか。

これはコーナーでも同じ。おそらくリム幅があり、タイヤ CLEMENT MXP Tubular と相性が良いのも関係しているのでしょうが、コーナリングでも円形がブレることなく、自転車と一体となっている感じがします。

もちろん、整備台の上でホイールをまわしてもグワングワンと揺れるようなことはありません。ホイールバランスがとれているということ。これはタイヤとのトータルのものではありますが。

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▼全日本選手権にて photo from M.Sano’s facebook

全体としてリムハイトが50mmという大型ですが、重量は気になりません。もし軽量性というところを重視するのならば、CHAINRING の武田選手や佐藤選手が使用しているハイト30mmほどのホイールもあります。

しかし先ほど書いたようにハイプロファイルホイールには「埋もれない」というメリットがあります。今のところ砂レースは走っていませんが、来年の天神浜やマイアミでは威力を発揮してくれることでしょう。それに、50mmの方がかっこいい(これ重要)。

ブレーキサイドは写真でも分かるかな、ブレードの部分とはカーボン面が別れているようです。カーボン特有の「当てながらブレーキを効かせる」というオーソドックスな感じ。全日本の長い下りの一番下で減速する時でもイメージ通りしっかりとコントロールできました。

さて、ここまでは製品としてのモノを紹介してきました。しかし、PAX PROJECT のもう1つのメリットは「近い」ということがあります。

PAX PROJECT (PAX サイクル) は通称「キクちゃん」こと木村さんがホイール作りを行っています。木村さんは2013年には600本ものホイールを組み上げる「ホイールのスペシャリスト」。勿論ホイールだけにとどまらず、その他の機材やレースなどについても造詣が深いです。

そしてこの記事の中ではスポークが何で、ハブが何だと書きましたが、これらは変更が可能です(要アップチャージ)。ハブを DURA-ACE にするもよし、漢の14番スポークにするもよし。今回のはリムの中に隠れてしまっていますが、カラーニップルにしてもよいでしょう(渋すぎるオシャレですが)。

また、ライダーの体重・体型や乗り方、好みは千差万別であり、スポークテンションなど含めたホイールの最適な設定・選択というのは人によって異なるはずです。

遠いところに居る、いわゆる大手のパッケージ売りではこういった要求に対応することはなかなか難しいですが、PAX PROJECT ならばキクちゃんという生身の人間が相談に乗ってくれるでしょう。キクちゃんは関東以北のレース会場にも我がチームのメカニックなどとして出没していますので、気軽にホイール話をしてみてはいかがでしょう。

以上、CLEMENT MXP TubularPAX PROJECT 様のホイールの紹介でした。後半戦もよろしくお願いします!

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Shun.Ymkw について

自転車とピアノと料理が好き。
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